こないだ、四谷怪談の話を書いたが、四谷怪談には鶴屋南北の書いた「東海道四谷怪談」という話もある。これが江戸時代には、人気だったらしい。「東海道四谷怪談」娯楽性の高い作品であり、有名な場面も多数あるらしい。有名なものは、毒を飲まされたお岩が苦しみ死ぬところ、川から流れてきた戸板に打ち付けられたお岩が怨みを吐き、板を裏返すと自分殺した小平が恨みを吐く場面、多くの鼠と怨霊に苦しめられるところなどである。もう一つの当時の人気作品、「忠臣蔵」の外伝となっている。抜け目のない人だ。

東海道四谷怪談では、伊右衛門はさらに多くの人を殺す極悪人となっている。そのため、伊右衛門がお岩にいじめられ(?)苦しむさ様をある種のうさばらしにしていたようだ。最後には、佐藤与茂七に殺されるわけだが、この佐藤与茂七は、矢頭右衛門七でこの後討ち入りに行くことになっている。話は変わるが、忠臣蔵には、大石内蔵助(毎夜の遊び)といい、堀部安兵衛(高田馬場の仇討)といい、奇行に走る人が多いがそれだけ人気があったのだろう。
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